旅人たるもの

旅の恥はかきすてなどと言いますが・・・

恥をかくもかかないも、それは自分の勝手でしょうけれど、非常識がまかり通る訳ではないのです。
この記事だけは語気が荒くなるかもしれませんが、これをご覧になってご気分を害される方がいらっしゃるのなら非常に残念です。

毎年、私は色々な地域の海でお世話になっています。
先日は石垣島の米原ビーチにお邪魔しました。毎年心を痛める事柄ですが、先日の米原での出来事はあまりに酷かったのでお話します。

ここは遠浅でサンゴ・岩礁・砂地の入り混じった海岸です。正式にはビーチではないですが、最近では旅行雑誌などでもシューノーケルポイントとして紹介されています。

私がお邪魔した日も、数組のファミリーと若いビジターで賑わっていました。

で、私が憤りを感じたのはこの中の数組。
まず、あるファミリー・・・小学校5,6年生くらいの男の子がサンゴを折っては投げして遊んでいました。折れた欠片を両親に見せてははしゃぐ男の子。
どうしてご両親は注意しないのでしょう?もしかしたらあの男の子はサンゴが動物であることも知らないのかもしれません。
理解できない年齢ではないのだから、しっかり教えてあげて欲しいです。ご両親も知らないなんてことはないと信じたい。

突然、遠い記憶ですが修学旅行の前の事前学習の事を思い出しました。当時は「これから行くんだからいいじゃん、別に」って面倒臭く思っていたけど、基礎知識ってやっぱり必要なのかも・・・と今更ながら思いました。

脱線してしまったのでお話を戻します。

もう一組は若いビジターさん・・・フィンを履いてシュノーケルを楽しんでいましたが、平気でサンゴの上に乗って「綺麗!綺麗!」と喜んでいました。

その綺麗な海を、今あなた達が壊しているのです。
サンゴと岩礁の区別がつかないなら、砂地以外では海の中で立たないのが無難です。

いずれにしても、知らなかったじゃ済まされない。
サンゴの海での遊び方について絵付きで説明してある看板が、ビーチ入り口にあったのだから。

私が海に入った途端、魚たちが集まってきました。一見ラッキーな光景ですが、これが偶然によるものではないことはすぐに見当がつきました。

試しに、指先で何かをつまむ仕草をしてみると、さらに魚たちが集まってきたのです。

・・・間違いありません。餌付けによる影響です。
魚肉ソーセージだろうと何だろうと、餌が人間から与えられるということ自体、本来自然界では有り得ない事。こういうイレギュラーが生態系を乱します。

綺麗な海を守るために、毎日コツコツ努力してくださっている方たちも居るのです。参加しろとは言いません、ですがせめて邪魔はしないでほしいと思います。

ここまで横暴な行動ではなくても、人や機械が海にはいるだけでも、自然にとっては少なからず影響があるのだから。

・サンゴには乗らない。折らない。
・餌付けをしない。
・ゴミはゴミ箱に。無ければ持ち帰る。


最低、これぐらいは守りたいです。

私は海に行く事が多いので海でのお話をしましたが、これは山でも川でも何処でも同じだと思います。

他人の家に土足であがるようなことのないよう、ちょっとだけお邪魔させていただいているという自覚って、必要だと思います。私自身も改めて自覚を持とうと感じました。